ランビール・カプール氏が立ち上げた新しいアパレルブランド ARKS の初となるスニーカーのデザインに関わる機会をいただいたとき、このプロジェクトが自分にとって特別な学びの機会になると直感しました。靴をデザインすることは単なる製品開発ではなく、ブランドのアイデンティティを理解し、ビジョンを形にし、そして最終的に機能的でタイムレスな一足を生み出すこと。試行錯誤を繰り返しながら、多くのことを学ばせていただいた経験でした。
この1年半の間、数多くのデザインの試作と改良を重ね、素材選びやディテールの調整、履き心地や機能性の向上に取り組みました。どの決定も慎重に行い、最終的にARKSのブランドコンセプトにふさわしいスニーカーへと仕上げていきました。
ビジョンを形にする
プロジェクトの初期段階から、ARKSが持つデザイン哲学は明確でした。それは、モダンでありながら控えめな美しさを持ち、プレミアムでありながら手に取りやすいものであること。ランビール・カプール氏の洗練されたスタイルが、このスニーカーのデザインにも大きく影響を与えました。
ブランドの象徴的な要素として、レッドアクセントのロゴをさりげなく取り入れました。また、彼が過去に愛用してきたスニーカーからもインスピレーションを得て、個性がありながらも幅広い人に受け入れられるデザインを目指しました。
素材選びとカスタムツーリング
デザインだけでなく、履き心地や素材の持続可能性にもこだわりました。長く愛用できるスニーカーにするために、一つひとつの素材を慎重に選び、最適なバランスを追求しました。
また、スニーカーの基盤となる**カスタムラスト(木型)**の開発も重要な工程でした。最高の品質を確保し、デザインの独自性を保つために、これらは靴作りの技術に優れた台湾で製造されました。
アウトソールのデザイン:機能性と洗練された美しさの両立
特にこだわったのが、アウトソールのデザインです。ARKSの「静かなるラグジュアリー」という美学を表現しつつ、優れたグリップ力と快適な履き心地を実現するために何度も改良を重ねました。その結果、シンプルでありながらも存在感のあるデザインに仕上がりました。
最終デザインの決定:チームの努力の結晶
何度も試作を重ねた末に、ついに完成したスニーカー。ARKSのブランド哲学、職人技、機能性が融合した一足になりました。このプロジェクトを通じて、靴作りの奥深さを改めて学び、またチームの協力によって素晴らしいものが生まれることを実感しました。
このスニーカーを世に送り出すことができたことを光栄に思うと同時に、ARKSとランビール・カプール氏に、この貴重な経験を与えていただいたことに心から感謝しています。